症例:患者は急性発症の下腹部痛にて救急外来を受診しました。手術歴はありません。超音波検査では管状構造が認められました。
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虫垂は24mmに拡張しており、壁は肥厚しています。また、周囲の脂肪織に脂肪織濃度上昇(fat stranding)が認められ、限局性の液体貯留および隣接する壁側腹膜の肥厚を伴っています。虫垂石が2個確認され、1個は虫垂根部に、もう1個は虫垂先端部に位置しています。膿瘍形成および腹腔内遊離ガスは認められません。
盲腸壁は肥厚しています。二次所見として大腸憩室が認められます。
症例考察:
患者は外科へ紹介されました。虫垂切除術が施行され、壊疽性虫垂炎の診断が確定されました。
画像解説:

- 盲腸壁肥厚
- 盲腸周囲脂肪織濃度上昇
- 外側円錐筋膜肥厚

- 盲腸壁肥厚
- 盲腸周囲脂肪織濃度上昇
- 外側円錐筋膜肥厚
- 限局性の液貯留

- 虫垂の腫大と壁肥厚
- 虫垂周囲の脂肪織濃度上昇
- 虫垂石
- 壁側腹膜肥厚

- 盲腸壁肥厚
- 虫垂根部の虫垂石
- 脂肪織濃度上昇および腹膜肥厚

- 虫垂の腫大と壁肥厚
- 周囲の脂肪織濃度上昇
急性虫垂炎のCT
1.虫垂の見つけ方
上行結腸から盲腸までをたどり、回盲弁を探します。
回盲弁より尾側が盲腸で、盲腸から出る細い管状構造を探します。見つからない場合は、盲腸周囲を丹念に探します。
臨床情報がなくて、実は虫垂切除後だったというオチもあります。
2. CTの有用性
腹部CTは急性腹痛の評価において確立された検査法であり、虫垂炎の診断および鑑別において高い感度・特異度を有しており、疾患の早期段階から正確な診断を提供します。
造影CTは急性腹痛患者の評価において高い感度(88〜100%)・特異度(91〜99%)を示しており、炎症を起こした虫垂や周囲組織への波及を描出し、他疾患との鑑別や合併症の診断に有用です。
虫垂炎の合併症には、穿孔や膿瘍形成、腹膜炎、腸閉塞、腸間膜血管への感染性播種(門脈炎、門脈血栓症、肝膿瘍など)、壊疽性虫垂炎などがあります。
3. 診断基準
急性虫垂炎は、超音波では6mm以上、CTでは8〜9mm以上が診断の目安とされていますが、正常虫垂でも径が大きい場合があるため、虫垂径だけで判断することは不可能です。そのため、以下のような所見と併せて判断することが重要です。
- 虫垂壁肥厚:壁厚 3mm以上
- 壁の造影増強効果
- 周囲の脂肪織濃度上昇
また、虫垂石や盲腸の壁肥厚、虫垂壁の造影効果不良(壊死の指標)、腹腔内遊離ガス、膿瘍形成、腹膜炎などの付随所見も重要です。
※穿孔性虫垂炎では、虫垂が虚脱していることもあります。
4. 鑑別疾患
- 腸間膜リンパ節炎
- 回腸末端炎
- 炎症性腸疾患(クローン病など)
- 憩室炎(大腸・虫垂)
- メッケル憩室炎
- 骨盤内炎症性疾患
- 虫垂粘液嚢胞腫
- 虫垂悪性腫瘍
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Case courtesy of Taha Hagar, Radiopaedia.org. From the case rID: 77016
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参考記事:
Jacob D, Kearns C, Kumar K, et al. Acute appendicitis. Reference article, Radiopaedia.org (Accessed on 21 Apr 2026) https://doi.org/10.53347/rID-922
CT Evaluation of Appendicitis and Its Complications: Imaging Techniques and Key Diagnostic Findings
引用画像:
Case courtesy of Taha Hagar, Radiopaedia.org. From the case rID: 77016


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