【CT解説】メッケル憩室に起因する腸閉塞――内ヘルニアと癒着索の合併

腹部

症例:25歳 男性。腹痛と嘔吐。

CT slice
axial
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画像所見

遠位回腸から生じる盲端の係蹄が、回盲接合部のレベルより下方を前方へ向かって走行している。

この憩室の起始部の直後に、移行帯が認められ、それより口側の遠位小腸に拡張がみられる。

CT slice
解説
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症例検討

手術所見では、小腸間膜を通る内ヘルニア内に10 cmのメッケル憩室が認められ、さらに憩室の先端から伸びる癒着索が遠位回腸を閉塞していたと報告されている。


メッケル憩室の周囲に遠位回腸の栄養血管があるので、手術で確認された内ヘルニアかもしれませんが、術前に診断することは困難だと思います。

メッケル憩室先端の癒着索については、画像でそれらしきものがありますが、判断が難しいです。

現実問題としては、イレウス管で減圧をして、イレウス管造影で閉塞部の確認をし、待機的に手術をすることになると思います。

Case courtesy of Amir Rezaee, Radiopaedia.org. From the case rID: 42616

補足(所見の解釈)

  • メッケル憩室は遠位回腸の腸間膜対側から生じる真性憩室で、盲端構造を持つため、CTでは「盲端に終わる係蹄」として描出されます。
  • 小腸閉塞の原因は二つあり、①メッケル憩室自体が小腸間膜の欠損部を通って嵌入した内ヘルニアと、②憩室先端から伸びる癒着索による絞扼・圧迫です。
  • 移行帯は閉塞部位を示し、それより口側が拡張、肛門側が虚脱するのが小腸閉塞の典型的なCT所見です。

メッケル憩室

メッケル憩室は、胎児の間(胎生期)に一時的に発生する卵黄管という管状の組織が、消失せず残ることで発生します。一般的に無症状で経過しますが、腸閉塞ちょうへいそくや憩室炎を合併する例や、腹痛や下血などの自覚症状を認める例もあります。

通常、メッケル憩室は腸粘膜で覆われていますが、まれに胃の粘膜組織が存在する場合があります。そこから胃酸が分泌され小腸に潰瘍ができると、大量出血を引き起こすこともあります。メッケル憩室を認める場合には、一般的に外科的手術が考慮されます。

メッケル憩室

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Case courtesy of Amir Rezaee, Radiopaedia.org. From the case rID: 42616

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