【CT解説】右傍十二指腸ヘルニア

腹部

症例: 60歳 女性。急性腹症と嘔吐。

CT slice
axial
WW: 80 / WL: 40
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画像所見

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空腸ループは肝臓の近くにあり、拡張した空腸が嚢状に集簇しています(sac-like appearance: 円内)。一部に残渣の貯留(小腸内糞便サイン)が見られます。十二指腸水平脚はあるべきところ(上腸間膜動脈と腹部大動脈の間)に見られません。十二指腸下降脚は、頭側に圧排されています。

右傍十二指腸ヘルニアの所見です。ヘルニア嚢に少量の腹水を認めます。

ヘルニア嚢は右前腎傍腔に存在しています。

(黄矢印がヘルニア嚢から出ていく小腸です。ヘルニア嚢に腹水があるので輪郭がはっきりと見えます。)


sac-like appearance

内ヘルニア(特に傍十二指腸ヘルニアなど)によって、脱出し嵌入(かんにゅう)した小腸ループが一箇所にまとまり、まるで一つの「袋(sac)に包まれたような」見た目になっている状態を指します。

小腸内糞便サイン(small bowel faeces sign):

通常は液体成分であるはずの小腸内に、まるで大腸の「便」のような気泡の混じったまだらな残渣(固形物)が見えるCT所見です。

拡張した小腸をたどり、この「便のような残渣」が見えたら、その直後の虚脱している腸管が移行部です。


前腎傍腔、傍十二指腸ヘルニアについては前回記事を参照してください。

【CT解説】左傍十二指腸ヘルニア


Case courtesy of Domenico Nicoletti, Radiopaedia.org. From the case rID: 58905

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