症例:40歳 男性。1週間前からの全腹部痛、腹部膨満、腸閉塞症状。
今回の症例はクイズ形式にしました。腸閉塞の原因と閉塞部位を見つけましょう。
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画像解説
Xp:
仰臥位での腹部正面X線写真では、気腹の所見は認められず、小腸ループの著明な拡張が認められます。結腸内にはガスが認められます。
立位胸部X線写真では、横隔膜下に遊離ガスは認めません。
CT:
近位小腸の拡張を認めます。L2 椎体レベルの左腰部に移行部があります。移行部には明らかな腫瘤や外部からの圧迫は認めません。
腸管の壁肥厚や壁内ガス、門脈ガスは認めません。移行点より遠位の小腸は虚脱しており、単一部位での閉塞と考えられます。
小腸間膜に軽度の線状陰影と遊離液があります。
骨盤内に腹水を認め、内部に遊離ガスが見られます。
正常虫垂は同定できません。
盲腸から上行結腸背側に液体貯留とガス像があり、内部に虫垂石と思われる高吸収を伴っています。周囲には軽度の筋膜肥厚も見られます。

赤矢印が小腸の閉塞点です。

盲腸背側に液貯留と遊離ガスを認めます。液貯留の中の高吸収は、虫垂石と思われます。

骨盤内に腹水を認めます。赤矢印が遊離ガスです。

矢状断像です。矢印は盲腸背側の液貯留と遊離ガスです。内部の高吸収は虫垂石と思われます。
症例検討
CT所見は、穿孔および腹腔内貯留を伴う急性虫垂炎に一致します。小腸閉塞は、急性穿孔性虫垂炎に続発したものと考えられます。
患者は緊急開腹手術、虫垂切除術、小腸漿膜修復術を受け、術中所見は以下の通りでした。
- 腹腔内に200ccの膿汁。
- 末端回腸から約200cmの小腸が虚脱していた。
- 盲腸後方から右腰部にかけて壊疽性虫垂を認めた。
- 十二指腸空腸接合部から遠位空腸までの小腸近位部は、上腹壁からの剥離後、その部位の軟性癒着のため非常に拡張しているように見える。
- 複数の漿膜裂傷を修復
本症例は、一見すると「典型的な癒着性イレウス」に見えますが、真の病態は「急性虫垂炎の穿孔による続発性イレウス」でした。
この症例は、急性腹症において急性虫垂炎を評価することと、小腸閉塞の閉塞部を見つけただけで満足しないことの重要性を示しています。
引用画像:
Case courtesy of Hoe Han Guan, Radiopaedia.org. From the case rID: 162824
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Case courtesy of Mohamed Mahmoud Elthokapy, Radiopaedia.org. From the case rID: 162824
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