症例1:50歳 男性。突然発症した激しい頭痛。
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画像解説
頭部CTでは、右後頭葉に出血を認め、実質内出血が脳室内にまで及んでいます。また、くも膜下出血も伴っています。
CTAでは、右後大脳動脈から血液が供給され、単一の静脈によって上矢状静脈洞に排出される動静脈奇形が認められます。(すべての画像を確認されたい方は こちら から)


Case courtesy of Stefan Ludwig, Radiopaedia.org. From the case rID: 13919
本症例は、後述のスペッツラー・マーティン分類 grade Ⅱになると思われます(ナイダス3cm未満、視覚野、深部静脈への流出なし、40歳以上、出血あり、コンパクト)。

造影CTを見れば誰でも動静脈奇形を見つけることができますが、可能であれば単純CTで◯の部分に異常(腫瘍、動静脈奇形など)が存在することを指摘したい。
以下のような非典型的な頭蓋内出血を見たときは、基礎疾患を疑って、さらなる画像検査が必要となります。
- 若年者
- 非典型的部位(被殻、視床、小脳、橋ではない)
- くも膜下出血や脳室内出血などの随伴所見(動脈瘤破裂やAVMを疑う)
- 血腫の辺縁の異常な石灰化や血管の蛇行・拡張
- 出血量に対して、周囲の脳浮腫が不釣り合いに広範である(脳腫瘍内出血の疑い)
症例2:60歳 女性。左片麻痺の後遺症と持続的な頭痛。
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画像所見
単純CT:
右側頭部に境界不明瞭なやや高濃度の領域があり、局所的な石灰化と蛇行状構造が認められます。さらに、周囲には低濃度領域があり、グリオーシスを示唆する所見と、脳室の空洞性拡張がみられます。

造影CT MIP:
右側頭部に中等度の動静脈奇形があり、病巣の大きさは3.6×2.6cmで、複数の血管が局所的に増殖しています。この病変は典型的な「ミミズの袋」様の外観を呈しています。右中大脳動脈の分布から、おそらくM2枝からの栄養動脈があり、ローゼンタール静脈とガレン静脈からの排出静脈は右内大脳静脈に流れ込んでいます。また、右横静脈洞と上矢状静脈洞に流れ込む静脈もあります。
この動静脈奇形は、スペッツラー・マーティン分類IV型と判定されました。
画像と画像所見は、Case courtesy of Muhammad Randeree, Radiopaedia.org. From the case rID: 184494 より。
(すべての画像を確認されたい方は こちら から)
本症例は、後述のスペッツラー・マーティン分類の計算機で計算するとgrade Ⅲになると思うのですが、引用元の解説をそのまま翻訳しました。
頭部CTを見慣れていないと、低吸収域の部分を見て陳旧性脳梗塞と診断してしまうかもしれません。本症例も単純CTだけで動静脈奇形を指摘できるようになることが望ましいです。
脳静脈の解剖


画像は、https://visual-anatomy-data.net/circulatory-system/vein/detail-great-cerebral-vein.html より引用。
- ガレン大静脈 = 大大脳静脈
- ローゼンタール静脈 = 脳底静脈
Spetzler-Martin(スペッツラー・マーティン)分類
スペッツラー・マーティン分類は、手術の罹患率/死亡率リスクを予測するスコアを決定するために、頭蓋内動静脈奇形のさまざまな血管造影所見に点数を割り当て 、手術の罹患率/死亡率リスクを予測するスコアを決定します 。
スペッツラー・マーティン分類の計算機: https://radiopaedia.org/avm-spetzler-martin-calculator
分類
このグレーディングシステムは、CT(ナイダスの部位)またはMRI(ナイダスのサイズと部位)と、脳血管造影(ナイダスのサイズと静脈還流のパターン)の間の相関関係を必要とします。
グレード(ローマ数字で表記)は3つのカテゴリーのポイントの合計に等しく、最小でグレード I、最大でグレード V となります(以下で説明するグレード VI の特別な指定を含みます) :
ナイダスのサイズ
- 小(<3 cm)= 1
- 中(3–6 cm)= 2
- 大(>6 cm)= 3
隣接する脳のeloquence(機能領域)
- non-eloquent(非機能領域)= 0
- eloquent(機能領域)= 1
静脈還流
- 表在静脈のみ = 0
- 深部静脈 = 1
サイズは、血管造影におけるナイダスの最大径によって定義されます。
以下の領域は機能領域とみなされます:
- 感覚、運動、言語、または視覚野
- 視床下部または視床
- 内包
- 脳幹
- 小脳脚(上、中、または下)
- 深部小脳核
静脈還流のパターンは、内大脳静脈、ローゼンタール脳底静脈、または小脳中心前静脈などの深部大脳静脈への還流があれば、深部とみなされます。小脳半球静脈は、直静脈洞または横静脈洞に直接還流しない限り、深部とみなされます。深部還流の存在は、すべての還流が皮質静脈系を経由する奇形と比較して、外科的アクセスが乏しいため切除が複雑になります。
特別なカテゴリーであるグレード VI は「手術不能」と定義されており、そこでは外科的切除がほぼ確実に完全な障害または死亡を引き起こします。当初のグレード分類システムの提案時点では、このカテゴリーには、 重要な脳構造を包含するびまん性動静脈奇形が含まれていました。
補足的な評価
神経学的予後を予測し、顕微鏡下切除術の患者選択を精緻化するために、補足的な評価システムが開発され、検証されています 。このシステムでは、以下のカテゴリーにおける追加ポイントが、次のようにスペッツラー・マーティン分類のグレードに加算されます:
年齢
- 20歳未満 = 1
- 20–40歳 = 2
- 40歳以上 = 3
出血発症
- はい(破裂) = 0
- いいえ(未破裂) = 1
動静脈奇形ナイダスのコンパクトさ(密集度)
- はい(コンパクト) = 0
- いいえ(びまん性) = 1
患者の年齢と病巣のコンパクトさの両方の影響は、かなり明白な予後因子です。若い患者は手術に耐えやすく、神経可塑性も高く、コンパクトな病巣は機能的な神経組織を切除することなく切除しやすいです。出血を伴う場合は直感に反しますが、出血によって病巣が脳実質から自然に剥離されるため、手術時に位置を特定しやすくなります。さらに、血腫が除去されると、残ったスペースによって手術のアクセスが容易になります。
これらの追加機能を加えることで、スペッツラー・マーティン分類(SM-Suppスコア)は2から10までとなります。SM-Suppスコアが6以下の患者は手術リスクが許容範囲内で低く(神経学的転帰が悪化する割合は0~24%)、SM-Suppスコアが6を超える患者はリスクが高くなります(39~63%)。なお、これは顕微鏡下手術管理に特有のものであり、放射線療法や塞栓術には適用されません。
Gaillard F, Silverstone L, Sedky A, et al. Spetzler-Martin arteriovenous malformation grading system. Reference article, Radiopaedia.org (Accessed on 22 Jul 2026) https://doi.org/10.53347/rID-2066
脳動静脈奇形の発生
脳動静脈奇形の発生する原因は解明されていませんが、一般的には先天性疾患と認識されています。
しかし、MRIにて脳挫傷以外の異常をみとめなかった3歳児が、4年後にスペッツラー・マーティン分類Grade IIIの脳動静脈奇形を新たに発症した例や、血管造影により脳動脈奇形が否定された3例で、血管造影の17日後、10年後、8年後に動静脈奇形を認めた例の報告があり、先天性疾患ではないという意見もあります。
脳動静脈奇形が後天性の病変であれば、リスクファクターを明らかにすることで発症を予防できる可能性があります。
金属・重金属には血管新生の促進作用と阻害作用があります。現代はワクチンや医薬品、食品添加物などによる金属・重金属暴露がありますので、これらのものを避けることで脳動静脈奇形の発生率が減少するのではないかと個人的には推察しています。
Transition metals in angiogenesis – A narrative review
Molecular mechanism of angiogenesis promoted by medical metal materials
モデルナ製コロナワクチンにはイタイイタイ病の原因となった重金属「カドミウム」が含有 脳神経に悪影響を及ぼすアルミニウムも
【アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の職員による内部告発】インフルエンザワクチンには25mgの水銀、コロナワクチンには25〜30mgの水銀が入っている

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