症例:70歳 男性。嘔吐、反跳痛、および筋性防御を伴う腹部膨満。
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画像解説
虫垂の腫大と壁肥厚を認めます。虫垂先端の壁は局所的に欠損しています。その尾側には辺縁に造影効果のある被包化された液体貯留や少量の遊離ガスが見られます。穿孔性虫垂炎と膿瘍形成の所見です。
虫垂内には小さな結石を認めます。
腹腔内脂肪織濃度上昇や腹水、腹膜肥厚を伴っており、腹膜炎を生じています。
回腸末端の軽度な壁肥厚と、近位側小腸の拡張を認め、反応性の変化と思われます。
上行結腸は腹側に屈曲しており、盲腸は上行結腸の腹側にあります。移動盲腸と考えられます。

- 盲腸が上行結腸の腹側にある

- 虫垂根部近傍の結石

- 虫垂の腫大と壁肥厚を認める
- 先端部にガス像を認める
- 周囲の脂肪織濃度上昇と腹膜肥厚を認める

- 膿瘍形成を認める
- 白矢印は遊離ガス

- 膿瘍形成を認める
- 白矢印は遊離ガス
反応性小腸拡張と麻痺性イレウスの使い分けのニュアンス。
反応性小腸拡張(Reactive dilatation): 虫垂炎などの局所の強い炎症が隣接する腸管(主に末端回腸)に波及し、その部分の動きが悪くなってガスや液体が停滞している状態を指します。「局所的な麻痺」に焦点を当てた表現です。
麻痺性イレウス: より広い範囲で腸管の蠕動(ぜんどう)が停止している状態を指すことが多いです。炎症性腹膜炎が全体に波及した場合や、術後の状態などを説明する際によく使われます。
移動盲腸:胎生期の中腸回転異常により、盲腸と上行結腸の固定が正常に行われず、盲腸が自由に動ける状態。無症状で経過するものもあるが、折れ曲がりにより腸閉塞症状や捻転を生じることがあります。また、間欠的に折れ曲がったり戻ったりすることで、慢性的な腹痛の原因になることがあります。
引用画像:
Case courtesy of Khalid Abdukadir Osman, Radiopaedia.org. From the case rID: 217464
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Case courtesy of Mohamed Mahmoud Elthokapy, Radiopaedia.org. From the case rID: 217464
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